午後2の論文は何をどのように書いたら良いんだろう?
論文で書くべきことを整理するよ。
- 設問…何を書くか
- 問題…どのように書くか + 追加で何を書くか
午後2は最初に問題があって、後ろに設問ア、イ、ウがあります。
それぞれの役割の解釈について書きます。
設問
私はまず設問ア、イ、ウから読んでいました。設問を使って、論文の見出しを作ります。
設問からだけでは抽象度が高く、どんな感じに書いたらいいかわからなかったり、どのようにも書けてしまったりします。
問題
そこで、問題を確認します。問題には、設問に対してどのようなことをどのような感じに書いて欲しいか、作問者の意図が書かれています。問題は、設問ア、イ、ウに対応していることが多いので、それぞれどこに対応しているか確認します。
「重要」は重要
これに加えて、問題には「重要」またはそれに準ずる言葉で強調されている部分があります。「重要」と書かれている個所は当然重要です。必ず論文にも記述するようにします。記述する量は、自分の各内容によって調整します。
2022年の午後2問1を表にまとめるとこのような感じです。
対応箇所 | 要求事項 | 例1.倉庫会社 | 例2.測量機器メーカ |
設問ア | 背景にある事業環境 | ||
事業特性 | |||
DXの取組の概要 | 物流保管サービスの プラットフォーマに 変革するという DXを実現する | サービス業にも事業を 拡大するというDXを実現する | |
設問イ | どのような 新サービス | オープンAPIを用いた 物流保管サービス | 高所や広範囲な インフラ設備を 監視する年間契約制の サービス |
ターゲットとした 顧客 | グループ外の一般企業、 衣料品レンタル会社 | 道路運営会社や 電力会社 | |
ターゲットとした 顧客のニーズ | 洋服一点ごとの管理が できる倉庫を探し | インフラ点検を 安全かつ効率的に 行いたい | |
活用したデータ | 商品1個単位に 入出庫や保管を管理 | ドローンで撮影した 大量の画像データ | |
ディジタル技術 | ICタグ、 物流保管システム、 オープンAPI | AI | |
設問ウ | どのような提案 | ||
どのような評価 | |||
改善したこと | |||
問題文 「必要」 | ターゲット顧客を 明確に | 設問イにあり | 設問イにあり |
その顧客の ニーズを基に | 設問イにあり | 設問イにあり | |
問題文 「重要」 | 収益モデルの 検討 | ||
業務プロセスの 検討 | |||
市場への普及方法の 検討 | |||
リスク対応策の 検討 | |||
協業先の 検討 | |||
投資効果と合わせて 経営層に提案 |
採点者に認識されやすい書き方
設問ア、イ、ウに加えて、問題で「必要」と強調されているターゲットとした顧客とその顧客のニーズは確実に論文に記述しました。
このとき、「〇〇というニーズがある◇◇に対して」とは書かずに、採点者が疲れていても気付いてもらえるように、「ターゲット顧客は◇◇とし、この客が持っているニーズは〇〇である」という感じに、項目を主語にして書きました。
文章のきれいさや自然さよりも、必要事項をきちんと書いていることを採点者にアピールして認識してもらうかを優先するようにしました。
慣れは必要
この「~は重要である」という記述は、慣れるまで見逃さずに論文に落とし込むことが、私にとっては結構むずかしかったです。わかっていても、ついつい見落としてしまったり、書き漏らしたりすることはよくありました。
ですが、慣れてくると「重要」は重要なものだと認識できるようになりました。
私の場合
例1.は元からサービス業で、新規顧客に元のサービスを活用したサービスを販売する事例、例2.は元が製造業で、自社製品から得られる情報を活用した新サービスを新規顧客に販売する事例になっています。私は製造業に勤務していますので、イメージしやすい例2.のパターンで論文を書き進めていきました。最初の事業環境と事業特性ですが、私は事前に準備していました。表のとおりで、よくある内容だと思います。
設問アで、経営目標を売上の伸長として、KGIを売上〇〇円、そのためのCSFは新サービスの新規顧客の獲得、KPIは新サービスの新規顧客獲得数◇◇社、というような流れを書いておきます。そうすると、設問ウで評価をする際に、数値で確認できるので評価しやすくなります。
このKGI → CSF → KPIの流れは、こちらの記事にまとめてありますので参照ください。
お読みくださりありがとうございます。