午後2で書くアンケートにはどのくらいの数字を書いたらいいのかな?
このような数字を書いたよ。
- システムの形態…Webシステム
- 規模…サーバ1台あたりクライアント50~100台
- 総工数…50人月
- 総額…50百万円 ハードウェア費用を「含む」
- 期間…10月
- 構成人数…3~10人
私にとってかなり困ったのが、このアンケートの記入でした。
IT業務未経験者の方は、けっこう困るのではないかと予測します。私が特に困ったのは、「システムの形態と規模」、「総工数」、「総額」、「期間」、「構成人数」でした。
未経験者なりに、上記のように書いた理由を書きます。
「システムの形態」
私はWebシステムが、システム開発において汎用性が高いと考えて選択していました。
「システムの規模」
Webシステムの場合、クライアント何台に対してサーバ何台が適正なのかがわかりませんでした。
結局、いろいろ調べてサーバ1台あたりクライアント50~100台を目安に記入しました。
どんなシステムか、規模か、用途か、などによるのだとは思います。採点者が疑問を持たないようなラインを意識しました。
いまだにどのくらいの台数が適正なのかわかっていませんが、合格できているのでありえない数値ではないと思います。
参考資料
「期間」、「総工数」、「総額」が実際にどれくらいの分布になっているか調べたよ。
- 「ソフトウェア開発データ白書 2018-2019」(独立行政法人情報処理推進機構)(以下、開発データ白書)
- 「ソフトウェアメトリックス調査2020 システム開発・保守調査」(一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会)(以下、メトリックス調査)
この資料にデータが掲載されています。
かなりボリュームのある資料です。気になるグラフを拾い読みするだけでも、IT業界の雰囲気がなんとなく感じ取ることができると思います。私はかなりイメージが膨らみました。
期間
「期間」の分布が開発データ白書のp.62に載っています。中央値が約8月、平均値が約10月なので、切りの良い10月に設定するのが妥当だと思います。
総工数
「総工数」の分布が開発データ白書のp.66に載っています。中央値が約46人月、平均値が約186人月なので、一概に何人月が適当とは言いがたいです。
そこで、「期間」と「総工数」の関係がメトリックス調査のp.11に載っています。これを見ると、「期間」は「総工数」の1/3乗に2.7を掛けた値で近似できるようです。つまり、「期間」を10月に設定すると「総工数」は約51人月になります。ですので、切りよく50人月が妥当だと思います。
構成人数
そうすると「構成人数」は「総工数」を「期間」で割ると求まるので、5人となります。ある程度幅を付けて、約3~10人程度が妥当だと思います。
総額
あとは、「総額」です。「総額」と「総工数」の関係がメトリックス調査のp.34、35に載っています。これをみると、「総額」(万円)は「総工数」に約100を掛けた金額で近似できるようです。
これより、「総工数」を50人月とすると「総額」は約50百万円となります。
統計資料をみると、分布に結構幅があったり、はずれ値もあったりで、この値がどこまで妥当なのかはわかりません。私はこの値を目安にアンケートを書いて合格しているので、少なくとも大きく矛盾した値ではないと思っています。
感想
イメージ的には、サッカーの試合で0-1とか、3-3くらいにはなっているような気が、私はしています。少なくても0-101とか、5,493-554みたいな、ありえないことにはなっていないでしょう。
このアンケートがどの程度合否に影響するのかはわかりませんが、矛盾がない方が合格しやすいと思いますので、事前にこのあたりの数字は決めて憶えるようにしていました。
このあたりは、業界にいない未経験者と、現場で活躍している経験者との差が大きく出てきてしまうと感じます。
それでも、こうした資料をみることで、何となく開発の規模にどのようなものがあるのかは感じ取れたと思います。
お読みくださりありがとうございます。